自ら企業を興す人と、企業に雇われる人、両者には明確な境目がある、と僕は考えている。
起業家はリスクを背負い、雇われはリスクを雇用主に預ける。
僕は治療家業界をローリスク・ミドルリターンの業界だと認識しています。
@まず空間占有率が低い。
A在庫がいらない。
B商品の消費期限がない。
まぁ他にも色々あるでしょうが、単純に思い浮かぶローリスクの根拠ですね。
そしてミドルリターンの根拠としては、
@商品単価が比較的高い。
A必ずしも多くの人手を必要としない。
Bお客様回転率が比較的高い。
これらがローリターンでなくミドルリターンであるという理由。
@さばける商品個数に限界がある。
(通常1人で施術する場合1日10人〜15人が上限でしょう)
Aスキルがアップしても価格に変化をつけにくい。
上記2つが、ハイリターンではなくミドルリターンである理由です。
開業しようと思えばいつでも誰でも始められるのが、この業界の特徴の1つと言えるかも知れませんね。
しかし治療家の学校を卒業して、実際治療業に従事し続ける率(業界残存率)は決して高くはありません。
残存している人達のほとんどは、将来的には開業をするという気持ちで、この業界に従事していると思います。
しかし学校を卒業する時に「何年後くらいに開業したい?」と訊ねて返ってきた答えよりも先に開業する人は、ほとんどいないのが実際でしょう。
腕が足りない。
資金が足りない。
いい物件が見つからない。
今の職場に対する義理があるから。
皆さん色々な理由を挙げますが、これらは実は取るに足りない事なのです。
本当の理由は、僕の考えでは2つあります。
@未体験のステージに対する警戒心と面倒臭さ。
Aリスクを背負う事に対するネガティブな想像力。
@はそれ自体がリスクの一部である事から、Aに集約されると考えてもいいかも知れない。
結局それは『雇われ気質』という事になるのでしょう。
だからここで止まっている限り、決して開業は出来ない。
将来的な開業を抽象的に思い描いたまま、何年でも雇われとして過ごします。
僕自身がそうでした。
もちろん毎日が充実しているし、日々の成長も実感出来たし、テーマを持って過ごしてきた、貴重な時間であった事は確かです。
ですがそれを盾に開業を先延ばしにしていたのも、やはり事実でした。
話を単純化する為にも、最もシンプルなリスクである、お金の事だけを考えるとして、自分がいくらのお金を出費(−)して、いくらの収入(+)を得ようとしているのか?
最低どの程度の収入(+)が予想できるか?
理想的な職場環境(収入の事も含めて)を獲得する為にどんな対策(−)が考えられるか?
その対策によってどの程度の収入(+)のアップを予想出来るか?
単なる足し算・引き算なんですよね。
実際には金銭的な(+)だけではなくて、やりがい・学び・人間関係・余暇・健康etcと、色んな(+)が絡んできて、(−)要素としても、面倒臭さ・人間関係・余暇・健康・不安etcの問題がやはり発生してくるワケですが、必要な計算方法はやっぱり単純な足し算と引き算で解決してしまう。
この単純な計算が出来た上で、リスクを背負えるという事が、開業する資格があるという事だと思います。
セラピスト・ラン・ラボもそういう人に利用してもらえると喜ばしい限りだと感じます。
