開業するという事はリスクを負うという事('06.12/31)

自ら企業を興す人と、企業に雇われる人、両者には明確な境目がある、と僕は考えている。
起業家はリスクを背負い、雇われはリスクを雇用主に預ける。

僕は治療家業界をローリスク・ミドルリターンの業界だと認識しています。
@まず空間占有率が低い。
A在庫がいらない。
B商品の消費期限がない。
まぁ他にも色々あるでしょうが、単純に思い浮かぶローリスクの根拠ですね。

そしてミドルリターンの根拠としては、
@商品単価が比較的高い。
A必ずしも多くの人手を必要としない。
Bお客様回転率が比較的高い。
これらがローリターンでなくミドルリターンであるという理由。

@さばける商品個数に限界がある。
 (通常1人で施術する場合1日10人〜15人が上限でしょう)
Aスキルがアップしても価格に変化をつけにくい。
上記2つが、ハイリターンではなくミドルリターンである理由です。

開業しようと思えばいつでも誰でも始められるのが、この業界の特徴の1つと言えるかも知れませんね。
しかし治療家の学校を卒業して、実際治療業に従事し続ける率(業界残存率)は決して高くはありません。
残存している人達のほとんどは、将来的には開業をするという気持ちで、この業界に従事していると思います。
しかし学校を卒業する時に「何年後くらいに開業したい?」と訊ねて返ってきた答えよりも先に開業する人は、ほとんどいないのが実際でしょう。

腕が足りない。
資金が足りない。
いい物件が見つからない。
今の職場に対する義理があるから。

皆さん色々な理由を挙げますが、これらは実は取るに足りない事なのです。
本当の理由は、僕の考えでは2つあります。

@未体験のステージに対する警戒心と面倒臭さ。
Aリスクを背負う事に対するネガティブな想像力。

@はそれ自体がリスクの一部である事から、Aに集約されると考えてもいいかも知れない。
結局それは『雇われ気質』という事になるのでしょう。
だからここで止まっている限り、決して開業は出来ない。
将来的な開業を抽象的に思い描いたまま、何年でも雇われとして過ごします。

僕自身がそうでした。
もちろん毎日が充実しているし、日々の成長も実感出来たし、テーマを持って過ごしてきた、貴重な時間であった事は確かです。
ですがそれを盾に開業を先延ばしにしていたのも、やはり事実でした。

話を単純化する為にも、最もシンプルなリスクである、お金の事だけを考えるとして、自分がいくらのお金を出費(−)して、いくらの収入(+)を得ようとしているのか?
最低どの程度の収入(+)が予想できるか?
理想的な職場環境(収入の事も含めて)を獲得する為にどんな対策(−)が考えられるか?
その対策によってどの程度の収入(+)のアップを予想出来るか?
単なる足し算・引き算なんですよね。
実際には金銭的な(+)だけではなくて、やりがい・学び・人間関係・余暇・健康etcと、色んな(+)が絡んできて、(−)要素としても、面倒臭さ・人間関係・余暇・健康・不安etcの問題がやはり発生してくるワケですが、必要な計算方法はやっぱり単純な足し算と引き算で解決してしまう。

この単純な計算が出来た上で、リスクを背負えるという事が、開業する資格があるという事だと思います。
セラピスト・ラン・ラボもそういう人に利用してもらえると喜ばしい限りだと感じます。

そしてレンタルセラピールームをオープン!('06.10/20)

レンタルセラピールームを興そうと私が考えたのは単純に欲張りからでした。
開業して自分の好きな様にやってみたい。試してみたい。
だけど今の職場(整形外科のリハビリテーション)もまだ続けたい。
当時の僕は《開業=今の職場を辞める》という事だと勝手に思い込んでいました。

でも思考の順序を変えてみる事にしたんです。
こういうのは比較的得意な方です。
「こういう形で開業したい」⇒「その為には何が必要か?」
という思考から、
「今の職場を続けたい」+「開業したい」⇒「どういう形の開業があり得るか?」
という思考に変えてみました。

この思考の順序だと、まずは「なぜ開業したいのか」という問題をクリアにしておかなくてはなりません。
自問自答している内にいくつかの答えが出ました。

@実際に開業した人にしかない、経営者的視野が欲しい
A自分自身の治療スタイル(時間・技術・治療頻度etc)を確立したい
B自分の可能性を信用したいが、その根拠が欲しい。つまり試したい
Cもっとお金を稼ぎたい

といったトコロでしょうか。
この中で特に重要なのは、
《@経営者的視野の獲得》
《A治療スタイルの確立》
であって、
《B自分の可能性を試したい》
《C稼ぎたい》
は今の私にとってはそれほど大きな欲求ではない事に気付きました。
採算度外視でもいいなら週1でもやればいいんだ!
それに気付いたので早速レンタルセラピールームを探しました。

《A治療スタイルの確立》を満たせそうなレンタルセラピールームは割りと簡単に見つかりました。
《@経営者的視野の獲得》の為に僕が考えていた条件は、
@看板が出せる
A駅から交差点を4つ以上またがない
B様々な種類の人々が利用する雑多な駅
C飛び込みの患者さんも診れる
D同じような仲間と情報交換が出来る
といった事でした。
しかしそれを満たせそうなレンタルセラピールームはどうしても見つける事が出来ませんでした。
その時点で一旦あきらめかけたんですが、思い切って「ないなら作るしかない!」と決心したワケです。

なぜそんなにアグレッシブになれたのでしょうね?
何しろ今年の私の抱負は
「今まで経験した事のない画期的な失敗をする!」
「有意義な無駄遣いをする!」
ですからねぇ…。

そんなワケで私と同じような考えの方、もしくは考えは違うけど必要とする条件は同じという方はぜひ1度お話しませんか?
セラピスト・ラン・ラボの説明をさせて下さい。
そういう人達と話をして刺激を受ける事は私自身の視野を広げてくれる貴重な体験だと思えるのです。